【キルギス②】秘境!死を意識した4,000Mアラコル湖トレッキング
こんにちは!トルコでヒッチハイクに続きカウチサーフィンもデビュー。
交通費と宿泊費を0に近づけて、旅のコストを日々削りに削っています。
貧乏旅ってお金がないときにしかできないある意味贅沢だと思うんです。
大人になったら僕は一応立派に稼いでいる予定なので(笑)、今の旅生活は今しかないものなんじゃないか...そう思うとしのぎを削る毎日が愛おしくなってきます。
昔好きだった番組『ロケみつ』でブログ旅という、ブログのコメント数にサイコロの出目に応じた倍率をかけた所持金を支給されて芸人が旅をするって企画をよく見ていました。
最近やたらよく思い出す、こういう記憶も今の旅に出ようという気持ちにつながっているんだろうなぁ。
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同じ宿に泊まっていた日本人六人組で4泊5日でキルギス東部へ。
ビシュケクを出発し、イシククル湖という大きな湖へ。マルシュルートカで数百円でいける。
この国の移動価格は破格だ。
湖畔にはビーチがあり、ローカル人が淡水よ浴を楽しんでいた。
海のない国だからこそ水泳などへの憧れは強いのかもしれない。
世界第2位の大きさは伊達じゃない、タクシーで湖の周りを走ったが海にしか見えない。
ここからタクシーでカラコルというトレッキングへの最初の街に向かう。
暴走タクシーでしょっぱなにスピード違反で警察に罰金を払っていた。
120kmで一車線の道をガンガン進んでは追い抜き、助手席にいたのだが怖くて寝てられなかった笑
事故ることなくカラコルに到着!
カラコルではユルトに宿泊。
モンゴルではゲルと呼ばれているものだ。
ユルト1つにつきいくらという価格設定だったので割り勘だと安く済んだ。
これまでのタクシーもそうだが、大人数だとシェアして安くできる選択肢が増えるのが良い。
近頃いるようなまだまだ観光の発展していない国においては、交通網的に一人旅は難しく仲間を募って旅することが往々にしてある。
明日からのトレッキングに備えて、今日はご馳走。
人気のレストランでビーフストロガノフとタンを注文。
このタンが絶品。ニンニクの効いたソースととろける食感の肉が絶妙にマッチする。
おいしすぎて体を動かしてしまうレベル。
翌朝ユルトを出る。
朝食なかなかよかった!
登山口のあるアクサという街までバスで移動。三叉路で下車してトレッキング開始。
今日はここから約15km先、標高2500mのアルティンアラシャンという村を目指す。
ここには宿があるだけでなく、なんと温泉があるのだ。
比較的なだらかな道を温泉とビール、満点の星空を追い求めて川に沿って歩いていく。
足元はゴロゴロ大きな石で歩きにくい。
そんな路面にもかかわらず大きなタイヤのジープやバンがガタガタ車体を揺らしながら進んでいく。
かろうじて車での往来もできるようだ。
午後4時過ぎ、アルティンアラシャンに到着。
宿泊する宿を決める。
2つで迷ったのだが、どちらも一日1000ソムで温泉と朝食夕食付き。山の中でこの値段は正直かなり安いと思う。
愛想の良さと温泉の入浴時間の都合でエルザという宿に決めた。
お待ちかねの温泉。想像以上にちゃんと整備されていて湯船も広い。
ほのかに硫黄の匂いがする。水温は長湯できるちょっとぬるめの湯。
今日1日の疲れがドッと流れでて極楽だった。
ドアを開けると外の涼しい風が入ってきて、冷やしては浸かりを繰り返した。
風呂上がりには100ソムで買ったビール。
めちゃ映える。
お菓子で昼食をしのいでいたので夕食はとびっきり美味しく感じた。
翌朝は七時にはご飯を食べて出発しなければならない。
なので夜8時には寝て、2時に一度起きて星空を鑑賞。
これは友人が一眼レフで撮ってくれました。
また寝て起き、朝ごはんを食べて出発することに。
今日はお目当てのアラコル湖をみて帰ってくる往復約20キロ、高低差1400mのハードコースだ。
アラコル湖は山奥にポツンと1つだけある真っ青な湖。周りは山に囲まれていて、幻想的な景色が広がっているという。
先に結果から言うと無事に絶景を見て帰ってくることができた。
だが、最後の難所は滑落する危険がかなりあったりほんの一部ではあるが雪の上を歩く場面もあった。
確実にリサーチ不足だった。
軽い気持ちであったり登山に慣れていない人にはお勧めできない。
なんとか夕食前の6時に帰還、合計約10時間のトレッキングとなった。
ここからはその道のりについて。
女性陣はアルティンアラシャンで待機、宿で出会った同い年の韓国人リー君が加わり五人で挑む。
川にかかる丸木橋を渡り、森に入っていく。
少し視界が開けてきた。
遠くに見えるあの山を目指して進む。
たかだか10kmじゃないかと思われるかもしれないが、かなり高いところまで上がるので楽な道のりではない。
途中この大きな川を越えなければならないのだが、橋がない。
上手に石を渡るしかないのだけれど、かなり難解。綺麗に渡れるようになっていないのだ。
馬に乗っている人たちが悠々と越えていくのを尻目に、どこならいけるかを考えながら飛び石していく。
行けたと思ったその時、滑って両足が水没。
二人しか足を濡らさずに突破することができなかった。
靴に水の入った独特な気持ち悪さも天候の良さからすぐに解放された。
だんだん木が生えなくなって、遠くにゴツゴツした岩山や冠雪が見えてきた。
やっぱり僕は山が好きだ。
この爽快さと美しさは他にない。
もともと目指してきた山のさらに奥にどうやら湖があるらしい。
ぼくらはそのそびえ立つ山の麓に湖があるのだと信じていたのだが、すれ違う人に聞くと越えなくちゃならないことがわかった。
リー君が好きな曲があると言って休憩に流してくれたのはRADWIMPSのなんでもないや
大自然の景色とマッチしていて、僕たちの他に誰もいない、リー君の優しさ、いろんなものが作用してすごく感動したのを覚えている。
その感動を糧にアラコルパス手前まで到達。
あとはこの急斜面を超えるのみだ。
宿の人に作ってもらったお弁当を食べて意を決してアタック。
斜度が急な上に足場の石がゆるく積み重なっているのでとにかく滑る。
腰を低く落として、山側にしか倒れないよう維新の注意を払う。
立って歩くのは無理、両手でしっかりした石を掴む。
途中大きな石にしがみついて休みながら150mはどの登っていく。
最後横に数メートル斜面を渡っていくのだが、ここは完全に雪の道。
足場が踏みならされて固まっていることを確認しながら慎重に渡る。
谷川に落ちないよう、雪に片腕を差し入れながら一歩一歩進む。
靴に雪が入ったり刺してる手が冷たいことを気にしてなどはいられないり
雪道を越えて最後登り終えたと同時に、アラコル湖は姿を現した。
山に囲まれてポツンと1つだけある真っ青な湖。
この死を意識した斜面を越えなければ決して見ることができない。
湖の奥には地球は未踏の地がまだまだあるのだと思わせられる、雪山の山脈が続いていた。
地球にはこんなに美しい場所があるのか。
4000mという自分史上最高到達点からの景色は一生モノになった。
なんでもないやとか君の名はを見聞きしたら、僕はこの景色を思い出すのだろう。
同じ斜面をこれまた慎重に降り、登りの半分以下の時間でアルティンアラシャンへと帰還した。
無事にトレッキングを終えられた。運が良かったのだと思う。
日本なら規制されかねない。
そこまでの念押しをした上で、いけると判断した人は是非どうぞ。
疲れに見合うだけの景色はある。
温泉とビールで健闘を祝い、翌日カラコルに戻った。