ヒュッゲとは ~hygge cafeで考えた使命感と幸虚~
「あったかい」「居場所」このような言葉を聞いた時にどんな情景をイメージするだろう
暖炉を囲んでいたり、気が置けない友人や家族との団欒の時間などを想起するのではないだろうか。
現代社会は個別化が進み、このような”あったかい場所”は少なくなっているのかもしれない。核家族化にマンションではご近所づきあいは減ってきている。地域の結束を強めていきたいという声もあるが、どちらかというと関係性が希薄になってきたというイメージが強い。
世界幸福度調査では、日本は51位である。1位はノルウェー、ついで2位はデンマークと北欧諸国の幸福度が高いことがわかっている。
その幸福度2位のデンマークにはhuggeという文化?がある。ヒュッゲと発音するのだが、これはバッチリ対応する日本語がないため説明が難しい。頑張って説明すると、ホッとくつろげる時間や空間を大切にしようとする暮らしを楽しむ姿勢のことだ。
先日、デンマークに実際に渡航経験のあるメンバーによって大阪でhygge cafeというイベントが開催された。運営兼コックの羽田氏とは同じ団体で二年間一緒にチーム活動していたこともあり参加した。
今回は実際に参加してみて感じたことを書こうと思う。Facebookイベントページは下のリンクから飛ベるのでみてほしい。
夜の部の最終回に参加したのだが、気温は寒すぎずリバーサイドでビルの屋上という立地でロケーションも抜群。キャンドルの灯りが何ともエモい空間だった。
こんな感じで初対面の人もいたのだが空間のおかげかこころ穏やかにみんなで話をしていた。
自然と各々の日々の疑問を口にして語らったり、ホットワインに舌鼓を打ったりと贅沢な時間を過ごした。あっという間に二時間が過ぎていったのを覚えている。
最後に「あなたにとってhyggeとは何か?」というテーマについて話した。参加者それぞれの解釈を伝えてくれてどの解釈も確かにあったかい場所だなと感じた。認められるというフレーズが多かったように記憶している。
僕は「肯定的な"何もしなくてもいい"」だと定義した
人は個体差はあれど自己有用感に駆られて生きている。貢献することで他者から価値を認められることによって自分を肯定できる。
”お前は何もしなくていい”とはどういうことかというと、その場にいてくれることそれ自体がすでに貢献しているということを意味するのだ。不要だという否定的なものではなく、あったかさの伴った”何もしなくていい”は無条件の存在承認に他ならない。
欧米的な契約関係の伴う組織(ゲセルシャフト)というより、家族的な関係の共同体(ゲマインシャフト)に近い。
何もしなくていいというところから「虚」という漢字を連想したのだが、どうも「虚」という漢字にはマイナスの意味をもつ言葉しかない。
いい意味で何もしなくていいという概念はないものか...そう考えた結果、「空虚」ではなく「幸虚」という言葉を無理やりつくってみた。
「幸虚」ってことばをつくってみた。
— Jack@AIESEC神大副代表 (@kiseijack) November 25, 2018
空っぽとか、目的がなくとも幸せなことってあると思う。でも「虚」という漢字にはマイナスな意味の単語しかなかった。
だからいい意味で何もしなくていいよっていう空虚でなく、幸虚を時々感じて生きていこうと思います。
”何もしなくていい”が大事だと述べたが、そればかりではダメになってしまうから使命感が必要なのだと思う。僕が単に好きな考え方だということもあるが、何か目的を持って生きる方が濃い人生を送れると信じている。
使命感と責任感という言葉を僕は使い分けている。ブラックエンジンとホワイトエンジンという区分と近しいものがある。
ポジティブな感情の「やらねば!」が使命感(should+want)で、ネガティブな感情の「やらなくちゃ」が責任感(should only)だと定義している。ちなみにブラックエンジンは憎しみなどの負の感情の原動力、ホワイトエンジンはきっかけが負の感情だとしても正の感情に変換した原動力を意味している。
使命感は自分を前に突き動かしてくれるもので大切な感情。この感情のおかげで人々は不可能を可能にしてきたのだと思う。
使命感にはwantが含まれているとはいえ、義務というのは自分に負荷がかかる。
だから、使命感に駆られて進む自分と幸虚に浸る自分のどちらもが必要なのだ
幸虚を感じる時間があるからこそ回復できて、何かを成し遂げようという行動に力を振り絞ることができるのだ
頑張ってるけどどこか寂びしかったり、心が荒んでいるなと感じるのであれば幸虚な時間を少しでもいいから取ってみてはどうだろう
そんな居場所をいくつかもったうえで、目的に向かって懸命に進める人生が幸せなんじゃないかな
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