国志夢走

Visionを描き、自身の仕事や人生に誇りを持った人であふれ返る国をつくりたい。「みんながプロフェッショナルに出演できる」そんな社会が理想です。

【実践】組織と個人の目的のインテグレーション

今回は「個人の目的と組織の目的をいかに尊重しあって幸せに活動するのか」をテーマに記事を書くことにする。

実際に所属している団体の夏合宿で実施したコンテンツの流れに沿って紹介する

 

 

なぜ個人と組織の目的を考える必要があるのか?

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今回のテーマにおける前提となる考え方がこの図だ。当たり前のことのようで意外とちゃんと理解していないことが多いのではないだろうか?

 

僕はつい先月、この二つの目的をどちらも尊重しなければならないなと実感した場面に出くわした。

 

ある企業で僕はインターン(実際はインターンというよりはバイトに近いが、最初はそうだと思っていた)をすることが決まった。僕は所属団体で人事をしていることから人事や組織に関係する活動ができるインターンを探していて、そのような経験ができると聞きジョインすることになった。

この時、僕個人の目的は「組織について実践機会を積み学ぶこと」になる。しかし活動が始まってみると人事としての仕事とは程遠く、事業における一人のメンバーとしての活動が待っていた。事業を知らずに最初から人のマネジメントができないという意見はもっともであり、理解はしたが正直期待値のズレは大きかった。

こんな経緯がありモチベーションの低かった僕だが、事前ミーティングと事業に携わる経験を通して見方が変わった。活動しているメンバーが本気で良いパフォーマンスを発揮しようとしていて、顧客に全力で価値を届けようとしていることを目の当たりにしたからだった。この組織がしようとしていることには価値がある。そう信じることができた。それまでの僕は自分の目的ばかりを考えていて組織の目的に歩み寄ろうとしていなかったのだ。

僕が心変わりした理由はそれだけではない。この組織ではフロントまで行動指針や組織風土が浸透していたのだ。マネージャーがいなくともどうすればより良い結果を生むことができるのかを主体的に考えて実行していたし、グッドケースのシェアまで盛んに行われていた。

 

「レベルの高い組織だ」

 

そう感じたし、現場で活動する中でなぜそのレベルの高い組織状態が実現しているのかを学び取ることは自分の目的につながることがわかったのだ。他にも顧客に価値を届けたいという気持ちで活動するうちに自身のエトスが磨かれていく確かな実感があった。

 

この話をまとめると、

①最初は個人の目的しか見ていなかったが

②組織の目的を知ろうとしてみて共感する部分があり

③個人と組織の目的の両方から意義付けをした

ということになる。

この状態は組織の発展にも自身の成長にも寄与できるし、互いに尊重しあえる理想的な関係性が構築されていると言えるだろう。

僕はすべての組織と個人がこのような関係性でつながっている社会が理想だと思う。

 

 

どうこの状態を構築していくか

ここからは実際にどうやって個人の目的と組織の目的を共存させていくのかという話に入っていく。まず「個人と組織の目的のどちらも尊重すること」というグランドルールを確立することがかなり重要になってくる。

  • より良い関係性を築き、皆が幸せに活動するために欠かせない考え方である事
  • 人と人ならできるのに、人と組織になると急に考えづらくなっている事

この二点を中心に丁寧に説明した。

後者について具体的に記載すると、二人の人がいて自分はこんな事がしたい、相手は別のこんな事がしたいという話があるとお互いにどっちのニーズも満たせるような行動はないかと模索する事は自然にできると思う。

それが組織になると、押し付けられている感覚になったり、逆に自分の目的だけを貫き通そうとしてしまう事がよくある。組織の場合は口があるわけではないので主張をしないし、話し合いができるわけでもない。このような内容を伝えた。

 

その現象に対する工夫として、組織に人格をつけてみて成り切って考える事が有効だったりするのだ。下の写真はアイセックの秋国内総会での友人の写真だ。背中にいる人形がKBくん(KBは僕の所属する団体の略称)と名付けられていて、彼が組織だと置き換えてどんな事をしたいと思っているのかを組織目線で考えてみる事をした。

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こうして自分で組織の目的を定義する事で押し付けられているという認識は薄くなると思うし、バイアスを取り除いて考える事ができるのだ。

完成イメージは以下の図の通り。

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下の層から説明していく。

組織の魅力とはその組織が大事にしている価値観であったり、活動をしているうちに感じる良いと思うことが組織の魅力の層。

組織が目指していることや、成し遂げたいこと。存在意義になるようなものがMissionの層。

組織がつくりあげたい理想の社会やみたい光景がVisionにあたる。

 

この組織のピラミッドが完成したら今度は個人のピラミッドについて考察していく。詳しい考察の仕方はまた今度記載するので大まかな流れを紹介する。

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自分の過去を振り返り、共通する考えや決断などを元に自分の価値観を発見する。その発見した価値観から理想の社会を定義してVisionを策定する。その理想の社会をどうすれば実現できるのかを考えてその中でもっともしたいと思える打ち手を探すという演繹的な考察や、自分のしたいことはなにかを考えてみてそれを徐々に誰にどんな価値を与えるのかで合ったり規模感を広げて行くなどしてブラッシュアップする帰納的な考察を通して志を見つける。

 

ここまでで個人と組織の二つのピラミッドが完成した。次はその二つのピラミッドからあなたが組織で活動する目的を見出していく。

 図にすると以下の通り。

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青の目的を達成するには二つのピラミッドの様々な層で比較する必要がある。今自分はどの層においては共感できているのかであったり、目的が合致しているのか、合致してはいないが良いと思えるのか、はたまた相容れないのかを検証していく。

 

 

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自分が良いと思うことを組織も大事にしているのかを比較してみる。ここが合致する場合は大抵あなたにとって居心地がいい組織になっているはずだ。

 

 

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画像のように組織と個人どちらの目線にも立って考えることが大事だ。

赤の視点で考えることに慣れている分、緑の視点を忘れがちなので十分注意が必要である。

 

 さらに別の層で比較していく。

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この二つの図を説明すると、上は組織が目指しているものって確かにいいと思うよって状態で、下は組織が目指しているものって自分の目的にもかなり合致していてつながりが見えている状態になる。

下の場合はそもそも自分がつくりたい理想の社会やなしたいことがある程度見えていないと成り立たない。

会社の理念を聞いた時、なんかいいと思うけどそれ以上でもそれ以下でもないなんてことがあるのではないだろうか?その状態がまさしく上の状態である。悪いことではないのだが、深い共感をするにはまず自分の上位概念を固めて照らし合わせる必要があるのだ。

 

ここまでのステップを踏めば組織と個人の目的のインテグレーションは十分に考察できるだろう。もしも価値観と価値観の比較の時点で合わなくて、組織の目指すものがまあいいかなとも思えないのであればそれはあっていないということになると思う。

 

どちらの目的も尊重し合って高め合える個人と組織の関係性がいろんなところで生まれると良いなと思う。一つの組織が変わればその中の何人もの人の人生も変わるし、それがいくつもの組織に及べば社会が変わる。大袈裟でもなんでもなくそう思う。

 

 

 

 

 

 

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